2019.10.20

バスの窓から夜の街を眺めていた。

 

小さなことで面倒臭いと思ってしまう。

細やかな人間関係が、相手の見せる僅かな動きが気になった。

すべてがくだらなく感じて自分の多感さと体力のなさに幻滅してくる。

 

窓の外、歩道者用道路で中学生の頃障害持ちとして明かに嫌煙されていた女の子が家族と一緒に自転車に乗って走っているのを見た。

その母っぽい人も父っぽい人も全員で眼鏡をかけていて不自然なほど背筋を伸ばしペダルを回している。

頭の中が漫画を見ているような状態になって、無意識に目で追ってしまう。

 

部外者では絶対に侵せない世界観。

 

バスから降りた。

なんとなく寂しい気分だった。